
明日から臨床で使える東洋医学入門編【その①】では、鍼灸の技術により体内の『気のあり方』に変化を与えることで、
西洋医学で対応できない不定愁訴の改善が見込める=東洋医学の特徴
とお伝えしました。
東洋医学のイメージ(タップして開く)
- 東洋医学=気の医学
- 『気』が体をめぐることで良い状態を保てる
- 気の流れが悪くなる=不調
- 気は(体の)上にのぼりやすく陽の性質をもつ
- 鍼灸の技術は気の流れをコントロールできる
今回の記事では、さらに具体的な内容として以下の3項目を紹介させていただきます。
- 痛みに対する東洋医学的な考え
- 鍼灸が気におよぼす最も優れた作用
- 実際の症例を東洋医学的な視点でイメージ
読んでいただければ、鍼灸の技術が『なぜ、痛みにアプローチできるのか?』が理解できるしょう。

他の鍼灸院との差別化をしたい方、現在も学生の方は、東洋医学をより具体的にイメージするためのヒントにしてください。
東洋医学の知識をもとに施術をしている鍼灸院は少ないため、まだまだブルーオーシャンともいえます。美容から不定愁訴まで、幅広く対応可能な東洋医学の基礎知識を身につけてください。

学んだ知識をもとに、患者さんの悩みを解決できれば、鍼灸師としての信用も高まるでしょう。

東 洋史(あずま ひろふみ)
『国際中医師』の資格を持つ数少ない鍼灸師。
電子書籍『東洋のチカラ』はAmazonランキング1位を獲得。医学レベルの知識を持つ鍼灸師育成に力を注いでいる。
痛みに対する東洋医学的な考え

東洋医学的な痛みの原因=不通則痛
東洋医学では、痛みを『不通則痛(通じざれば則ち痛む)』の漢字四文字で表します。

つまり、『気の滞り=気滞』や『血流の悪化=瘀血』が痛みの原因となります。
鍼灸が気におよぼす最も優れた作用:『通経活絡』で痛みをとりのぞく

鍼灸が気におよぼす最も優れた作用を『通経活絡(つうけいかつらく)』と呼びます。
通経活絡=経絡を流れる気を通して(流れを促進して)活性化する

この通経活絡という作用は、「不通則痛」を原因とする『痛み』に対して最も効果を発揮します。
実際の症例を東洋医学的な視点でイメージ

- 尿路結石=不通則痛
- 足首の捻挫=気滞血瘀
症例その①:尿路結石=不通則痛
尿路結石とは、腎臓から尿道までの通り道に結石ができ、激痛が走る疾患で『不通則痛』の典型的な例といえるでしょう。

キングオブペインのひとつとされていますね。
流れているべき尿路に結石ができて『流れを妨げてしまう=痛み』という症状が現れます。
尿路結石に効果が期待できるツボは『志室』

志室は、
補法により「補腎益精」
瀉法により「止痛」
の効果がみられます。

「志室」は腰痛のみならず、腹痛や分娩にも用いられる止痛効果の高い優秀なツボです。私自身の尿路結石の痛みを、志室の指圧で緩和できた経験があります。
実際、志室の指圧前後の尿路造影では、指圧後に尿管閉塞が解除され、尿が膀胱に向かう様子が造影X線で確認できたケースもあるようです。
造影X線検査とは?(タップして開く)
川内市医師会立市民病院より引用となります。
ヨードを含む薬剤(造影剤)を、血管内(あるいはその他の腔内)に注入しながら行 う検査です。 造影剤を使うことによって、病変の存在や性状などが詳しく描出され診断 に役立ちます。

私の場合は自分の志室に指圧をしましたが、実際に尿路結石を疑う患者さんが来院された場合は、すみやかに医療機関へ案内しましょう。
症例その②:足首の捻挫=気滞血瘀
足首の捻挫は、鍼灸師がよく遭遇する疾患のひとつで、不自然な方向に足をひねることで関節の靱帯や腱、軟骨などが傷つく疾患(ケガ)です。
【西洋医学的視点】
炎症・傷などの刺激により発痛物質が作られ痛みが起こる
【東洋医学的視点】
関節部の損傷による『気滞血瘀』が原因
足関節捻挫で使うツボ:陽陵泉で『通経活絡』を促す

鍼灸で足首の捻挫を治療するときは、足の少陽胆経のツボでもある『陽陵泉』をつかいます。

陽陵泉といえば『筋会、合土穴、胆の下合穴』などいろいろな役割があるツボですね。
陽陵泉を使う2つの理由
その①:足首の捻挫の発症部位=胆経の丘墟周辺になるため

丘墟付近に『気滞血瘀』があるとすれば、胆経のツボに刺鍼して『通経活絡』の作用を患部にはたらきかけることで症状の改善が見込めます。

もともと、陽陵泉は気の流れを改善する効果が高いツボでもありますので効果は抜群です。
その②:陽陵泉=筋会
『筋会』とは腱や靭帯といった『筋』に関する疾患に著効を示すツボに与えられた称号です。
陽陵泉への刺鍼で胆経上の気滞血瘀を改善し、さらに筋の損傷も同時に改善する効果が期待できる選穴といえます。
まとめ
- 痛みの原因は流れが滞ること=不通則痛(ふつうそくつう)
- 鍼灸の効果は気を流すこと=通経活絡(つうけいかつらく)
以上のことから、鍼灸が最も得意とする疾患は『痛み』といえます。
鍼灸院を利用される方は、ほぼ全員が何らかの『痛み』という疾患(症状)に苦しんでいます。
つまり、鍼灸師にとって最も大切な仕事は『痛みを取り去る』こと。患者さんの悩みを解決できれば、鍼灸師としての信用も高まります。

まずは『痛み』をとりのぞき、信用される鍼灸師を目指しましょう。
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