セミナー講師
樋口 尚生(ひぐち たかお)
超音波(エコー)でツボ探訪しつつ、スポーツ疾患や脱毛症の鍼施術をメインに活動中。電子書籍『超音波で見る鍼とツボ〜下腿編〜』の著者。
種市 敢太(たねいち かんた)
WAICHI PROJECT代表。物療×鍼灸という新たなジャンルを開拓した和装鍼灸師。セイリン主催のセミナー講師を担当した経歴を持つ。
セミナーの本題に入る前に
セミナーの本題に入る前に、5分で読める基礎知識をテキストでまとめてみました。
セミナーでは15分ほどかけて説明している内容です。
動画を視聴する前に、事前資料に目を通していただけると、内容が理解しやすくなります。
鍼施術を安全に行うために:3つのポイント
- 疾患に対する知識
- 刺鍼技術
- 解剖学的な知識
疾患に対する知識
疾患に対する知識は、レッドフラッグを見抜くために必要です。鍼灸院で対応できないケースを抱え込むのは、患者&術者どちらにとっても不幸な結末しかありません。
刺鍼技術
鍼治療によりお金をいただくためには、一定レベル以上の刺鍼技術が求められます。
解剖学的な知識
解剖学的な知識は、事故の防止だけでなくエコーの使用時に役立ちます。
臓器損傷を起こしやすい経穴一覧
- 肩外兪
- 曲垣
- 秉風
- 膏肓
- 肩井
- 兪府
- 気戸
- 雲門
- 肓門・志室
- 扶突
1~8は気胸、9は腎臓損傷、10は椎骨動脈損傷のリスクがある経穴です。
セミナーにおけるエコー画像の見方
短軸方向(輪切り)にしたときのイメージでOKです。
✔大腿部の例
エコーのプローブをあてている状態をイラストにすると、以下のようなイメージです。
つぎの項目からは、セミナーの内容に沿って安全に鍼治療を行うために必要な基礎知識を紹介させていただきます。
2012年~2015年 鍼治療で起きた臓器損傷報告(国内)
- 気胸は13件(死亡例2件)
- 鍼施術における臓器損傷としては最多
気胸の種類について
- 外傷性
- 続発性
- 自然
- 月経随伴性(※)
外傷性の気胸=鍼施術による臓器損傷となります。
※月経随伴性の気胸は、子宮内膜症の一種として発生するケースもあります。
参考:女性特有の月経随伴性気胸|ライフスタイルに合わせた治療選択を
有害事象の原因4つ
- 過誤
- 副反応
- 不可抗力による事故(施術中の地震など)
- 治療や施術者の行為とは因果関係が合わないもの
過誤による有害事象が一番の問題とされています。
胸部や背部への刺鍼で発生した気胸は
『過誤』のケースがほとんどです。
有害事象を防ぐためにできること
- ハインリッヒの法則
- KYTを実践
- 安全のための5S活動
ハインリッヒの法則を学ぶ
大きな事故が起きるまでに、怪我などにいたらない数多くの事例がかくれているといわれています。
- 物品の紛失
- カルテの取り間違い
- 雑務処理を忘れてしまう
- コードに足を引っかけてつまづきそうになる
など。
KYTを実践しよう
- 危険への感受性を高める
- 危険に対する集中力を高める
- 問題解決能力を高める
- 実戦への意欲を高める
など。
Amazonの倉庫業務などでは、始業前にクイズ形式で話合い情報を共有します。
安全のための5S活動
- 整理
- 整頓
- 清掃
- 清潔
- しつけ
事故を起こさず安全に施術を行うには、日頃の環境づくりが大切です。
余談:安全対策について学びたいなら
安全対策についてもっと学びたい人は”鍼灸の安全対策サイト”を活用しましょう。
公益社団法人:全日本鍼灸学会
切皮=約4ミリ:真皮~皮下組織までとどく
鍼柄の長さは、いずれのメーカーも約4ミリとなります。
皮膚の構造
- 表皮:0.1~0.2mm
- 真皮:1~4mm
- 皮下組織:4~9mm
管鍼法による切皮(刺入)であれば、鍼は真皮〜皮下組織(表皮から約4mm )まで入ることになります。
筋層までは5.1mm~13.2mm
鍼が筋層まで到達するには、5.1mm以上の刺入が必要と考えられます。
大腿部のエコー画像から考えてみよう
黄緑の枠:表皮~皮下組織(約1㎝)=切皮で刺入される範囲
となるため、大腿直筋や中間広筋まで鍼を到達させるためには、切皮(約4mm)からさらに刺入する必要があります。
鍼の効果を出すためには深く差せばいいの?
かならずしも、深く刺して筋層まで刺激する必要はありません。
各メーカーの禁止事項
- 刺入時の深さは鍼長の1/3以上残してください。
- 通電で生じた事故についての責任はおいません。
- 鍼通電時、筋肉部への治療では極度の金硬直により折鍼の可能性があります。
メーカーにより内容が変わります。
普段使用しているメーカーの注意書きは目を通しておきましょう。
浅く刺しても鍼の効果は引き出せる?
種市先生が臨床の事例をもとに説明しているので、確認してみてください。
2本目の動画にて外側上顆炎や肩こりの症例を解説しております。
【再確認】鍼施術を安全に行うために:3つのポイント
- 疾患に対する知識
- 刺鍼技術
- 解剖学的な知識
ここからは動画をご視聴ください
以上、セミナーの本題に入る前の基礎知識を紹介させていただきました。
このページの内容をもとに動画をご視聴いただくと、セミナーの内容をより理解しやすくなります。
【重要】
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セミナー代の返金はできますか?
おそれいりますが、特定商法取引のページに記載があるように、原則、返金対応はいたしかねます。
あらかじめご了承ください。
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